【前半】YGブランドを通じて360度のライフスタイルを提案 株式会社YG ENTERTAINMENT JAPAN CEO 代表取締役 渡邉喜美インタビュー

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2017/04/27 (木) - 00:30
【前半】YGブランドを通じて360度のライフスタイルを提案 株式会社YG ENTERTAINMENT JAPAN CEO 代表取締役 渡邉喜美インタビュー

【前半】YGブランドを通じて360度のライフスタイルを提案
YG ENTERTAINMENT JAPAN CEO 代表取締役 渡邉喜美インタビュー


株式会社YG ENTERTAINMENT JAPAN CEO 代表取締役
渡邉 喜美

 
2016年、韓国デビューから10周年を迎え、初のスタジアム公演やドームツアーなどその勢いが止まらないBIGBANGを筆頭に、WINNER、iKON、BLACKPINKなど次々と人気アーティストを送りだすYG ENTERTAINMENT。その日本法人「YG ENTERTAINMENT JAPAN」が今年10周年を迎える。今回は同社 CEO 代表取締役 渡邉喜美さんに、2016年のYGを振り返って頂きつつ、2017年の展望や、全世界へ飛び立つ韓国の音楽業界の現状までじっくり話を伺った。

 
2017年4月26日 掲載
PROFILE
渡邉 喜美(わたなべ・よしみ)

 
YG ENTERTAINMENT JAPAN 代表取締役社長
1968年 福島県生まれ
1999年 Avex Entertainment Inc. 入社
2012年 YG ENTERTAINMENT JAPAN 入社

avex時代にはDo As Infinity、dreamや数々の海外アーティストのマネジメントを担当。
現在は韓国に本社があるYG ENTERTAINMENT日本支社の代表取締役社長として、BIGBANGをはじめとする韓国人アーティスト、韓国人・日本人俳優のマネジメントを中心に、自社のアパレルブランドであるNONAGONやコスメブランドmoonshotなどの日本展開を手掛けている。「10年間の成果」をファンと共有できたBIGBANGの2016年—— 2016年はBIGBANGを筆頭にYG ENTERTAINMENT(以下 YG)所属アーティストが活躍されていた印象が強いんですが、昨年1年間を振り返って頂けますでしょうか?

渡邉:もう思い出せないくらい目まぐるしい1年と言いますか、非常に素晴らしい結果を残すことができた1年だったと思います。去年はBIGBANGのデビュー10周年だったので、1年間をお祝いの年にしました。もちろん日本全国のファンの皆さんとお祝いしたかったんですが、会場の都合であったり、アーティストの都合だったり色々ありましたので、夏に初のスタジアムコンサートを開催しました。

—— アーティストの都合というのはスケジュールの問題ですか?

渡邉:はい。私は日本支社の責任者なので日本のことだけを考えていればいいんですが、YGのアーティストはグローバルに活動しているので、色々な国で10周年のお祝いをしなくてはならなかったんです。ですから、日本のファンの皆さまのために、なんとか日本のスケジュールを確保したかったんですが、世界各国にファンがいて、みんなのBIGBANGですので、その調整がなかなか大変で、結果、大阪のヤンマースタジアム長居に集約する形でお祝いをさせて頂きました。BIGBANGもずっとドームでコンサートをやってきて、慣れてきたという言葉は良くないんですが、その規模でも純粋に楽しみながらパフォーマンスできるアーティストになったんですが、流石にスタジアム規模になると、メンバーがもう舞い上がってしまって、色々間違えてました(笑)。

—— ハイになってしまって?(笑)

渡邉:そうです(笑)。「自分たちがこの10年間やってきた成果だ!」みたいな感じですごく舞い上がっていて、ちょっとびっくりしました。もちろん「a-nation」とかそういったスタジアム・イベントにゲストで出させていただくことはあるんですが、ワンマンでは初めての経験でしたし、ものすごい歓声に本人たちが一番感動していました。「辛いこともたくさんあったけど、頑張って良かった」という想いを、アーティストとスタッフ、そしてファンの皆さんと共有できたすごい年だったと思います。

—— あとにも先にも絶対に忘れられない3日間だったんでしょうね。

渡邉:でも、本当は東京でもやりたかったですし、スケジュールや会場の都合がつけば、もっと多くのファンの皆さんに感動をお伝えすることができたわけで、それを少しでも…という想いから、今回DVD(『BIGBANG10 THE CONCERT : 0.TO.10 IN JAPAN +BIGBANG10 THE MOVIE BIGBANG MADE』)をリリースさせていただきました。メンバーたちが本当に良い表情をしているので、是非多くの方々に観ていただきたいですね。

YG ENTERTAINMENT BIGBANG
BIGBANG

—— やはりメンバーの日本への想いも強かったんでしょうか?

渡邉:日本が一番苦労した国ではあると思うんです。彼らは韓国語も日本語も英語も中国語もできるんですが、中でも日本語に一番力を入れていました。他の国、例えば、中国へ行ったら中国語で話しますし、アメリカへ行ったら英語で会話しますが、その国の言葉にローカライズさせて歌っているのは日本だけなんですよね。BIGBANGの韓国語の歌を中国語に変えて歌ってはいないですし、英語に変えては歌ってないんですが、日本ではほとんどの曲を日本語で歌っているので、やはり苦労しています。インタビューも中国だと韓国語の通訳さんが入る感じですが、日本の場合はテレビ番組に出ても何に出ても全部日本語でやっています。BIGBANGはああ見えて意外と努力をしているんですよ(笑)。

—— 努力なしではあのクオリティは出せないと思います。

渡邉:うちの事務所はどちらかというと「頑張っている」とか「努力している」姿を見せないんです。他の事務所さんはやはり頑張っている姿を見ていただいて、みんなに応援していただくという感じなんですが、うちはヒップホップがルーツにある会社なので努力する姿はあえて見せないんです。でも、陰ではすごく努力していますし、日本では苦労してきました。

—— その苦労がスタジアムコンサートに結実したんですね。

渡邉:「ここまで来たんだ」という感慨が深かったんだと思います。そのスタジアムコンサートが夏にあり、11月・12月にやったドームツアーが10周年の締め括りだったんですが、10周年のお祝いが終わることももちろんありますが、メンバーのT.O.Pが軍隊に行くことになり、BIGBANGとしては初めてメンバーが一時的に抜ける、というところでメンバーたちの気持ちがまたすごく揺れたんです。

BIGBANGの5人は本当に仲が良くて、グループの仲間という人間関係を超えてしまっているので、この11月・12月のドームツアーはメンバーにとって非常に辛く、悲しい気持ちでやっていかなきゃいけないツアーでした。さきほどお話したYGという会社の持つ特徴じゃないですが、BIGBANGって人前で泣くのが大嫌いなんですよ。やはり、人前で泣くのはあんまりかっこいいとは思ってないみたいで。

—— BIGBANGはクールな印象がありますよね。

渡邉:そうなんですよ。お客さんの前に立っているときは泣かない、みたいなところがあって。そんなBIGBANGなんですが、やはりドームツアーの最終日は特別でした。その日は昼間にイベントをやって、夜ライブをやるという過酷なスケジュールでしたが、T.O.Pはもうお客様に会えなくなっちゃうので、とにかくたくさんのお客様にお会いできるようにと、あえてそういうスケジュールを組んだんですが、その昼間のイベントで、我慢していたT.O.Pが泣いちゃって、メンバーも…でも堪える、泣かない、みたいな感じだったんです。そして、私はこらえましたけど、スタッフがみんな泣いているんですよ。だから…みんな辛かったですね。もちろんファンのみなさんも辛かったと思います。

これは韓国の音楽業界事情みたいなところに繋がるんですが、韓国の健康な男子はみんな軍隊に行かなくてはならないので、これって毎回訪れる話なんですよ。T.O.Pが特別でもなんでもなくて、もう間もなく他の4人も行かなくてはならないから、T.O.Pを送りながらもやっぱり自分たちの未来、こうやってファンと別れていかなきゃならないんだ、というモヤモヤした気持ちも抱えながらの11月、12月みたいな感じでしたね。

『BIGBANG10 THE CONCERT : 0.TO.10 IN JAPAN +BIGBANG10 THE MOVIE BIGBANG MADE』
『BIGBANG10 THE CONCERT : 0.TO.10 IN JAPAN +BIGBANG10 THE MOVIE BIGBANG MADE』Blu-ray Discジャケット


—— BIGBANGに関しては、この先はどのような活動が予定されているのでしょうか?

渡邉:近い将来、他の4人も軍隊に行かなくてはいけないので、みんな覚悟しているんですね。もちろん、いつ行くかというのは国が決めることなので私にも分かりません。でも間違いなくT.O.Pが行ったということは、順番なのか一緒なのか分からないですが、行かなくてはならない日がきます。BIGBANGって本当にメンバー1人1人がものすごくパワーがあって、ソロで活動できる人たちの集まりなんです。ですから、グループとして今は1人欠けている状態なので、1人1人が一アーティストとして、ソロの活動をしたり、4人で出来る時間も短いので4人で出来る何かイベントやったりとか、色々やっていこうと考えています。


 

【前半】YGブランドを通じて360度のライフスタイルを提案
YG ENTERTAINMENT JAPAN CEO 代表取締役 渡邉喜美インタビュー

 
YGを支える新世代アーティストたち〜WINNER、iKON、BLACKPINK—— 2017年はYG ENTERTAINMENT JAPAN(以下 YGジャパン)の設立10周年だそうですね。

渡邉:ありがとうございます。うちの会社は良くも悪くもBIGBANGに支えられているので(笑)、もちろんBIGBANGが韓国男子の義務を果たして帰ってきたらBIGBANGとまた仕事をしていきたいですし、すぐに復帰できるように待っていようと思うんですが、同時に次世代のアーティストも育てていかないといけないと取り組んでいるのがWINNERやiKONです。

—— iKONはデビューまでにドラマチックなストーリーがありましたよね。

渡邉:iKONにはものすごく反響をいただきました。新人のアーティストが世に出て行くのが難しいこのご時世で、ファンの方々に支えていただいて、デビューから1年でアリーナツアーまで行きました。しかも1日2回公演ですから、iKONの売れ方のスピードはすごいなと思っています。

YG ENTERTAINMENT iKON
iKON

—— 1日2回公演はすごいですね。

渡邉:これも海外とのスケジュールの都合で、私が確保できるスケジュールはあまりなくて、でも待っていてくださるファンの方はたくさんいらっしゃるので、そうなると2、3時間のライブを1日2回やらなくてはいけないんです。体力的にメンバーはつらいんですが、そうしないと応援してくださる多くの方々にお会いできないんです。YGのアーティストはライブで直接ファンの皆さんとお会いするという方針ですので、2回まわしでも何でもして(笑)、どんどんチャンスを作っていくようにしています。

—— iKONが異例の早さで売れた要因はどこにあるとお考えですか?

渡邉:iKONはYGがやったサバイバル番組「WIN:Who Is Next」から選抜されているんですが、その番組からは先にWINNERというグループがデビューしているんですね。iKONはそのとき番組でWINNERに負けて、ただの練習生に戻っちゃったんですよ。テレビに散々追っかけられて、日本だ中国だと振り回された挙げ句に落選して、ただの練習生に戻って、電車で通う日々に戻るみたいな。対して、WINNERは華々しくデビューしたわけです。

つまり、デビューが目前にあったのに落とされるという挫折を味わった彼らは、すごく強いというか、本人たちのパワーがものすごいので、それがお客様に伝わったんじゃないかなと思います。また、落ちてしまったグループをずっと支えてくださるファンの皆さんはメンバーと同じで、すごく強力なんですよね。ですから、私はその2つの力がここまでiKONを押し上げたと思っています。

—— 挫折を経験した人間の持つパワーって凄いですよね。

渡邉:ええ。彼らはステージに立てることがもう幸せすぎてしょうがないんですよ。やはり順調にオーディションに受かって、すぐデビューしましたという人ってなかなかそのありがたみが分からないと思うんですが、彼らは1回突き落とされているので、やることなすことが楽しくてしょうがないというか、幸せで、常に全力投球なんです。ですから取材を日本で受けるときも、嬉しすぎちゃってうるさいんですよ(笑)。

—— 賑やかなんですね(笑)。

渡邉:本当にうるさい(笑)。とにかく日本に来られること、日本で取材を受けられること、日本でステージに立てること、日本語で歌えること、日本語で喋ること、もう全てが嬉しくてしょうがないんですよ。そういう韓国のアーティストって今までいなかったと思いますし、日本のアーティストでもなかなか彼らのようなパワーを持つ人はいないんじゃないかなって思います。

現在の韓国のアーティストは、東方神起さんやBIGBANGがものすごく苦労して作った道の上をある程度歩けるじゃないですか。だから新しく来る人たちはもうちょっと楽にステージに上がれちゃうんですけど、iKONは1回どん底まで落ちているので、今、活動できることへの感謝がものすごくあるんです。彼らはそういう気持ちで今回のアリーナツアーもやっているので、1度ライブを観て下さったお客さんがリピートしてくださったりして、追加公演が続き、この間ようやく終わりました。2016年の2月からやっていたんですが、それもほぼ2回まわしでやって。

—— どのアーティストも当たり前のように2回まわしで公演されるんですね。

渡邉:BIGBANGと同様に、これ以上スケジュールが切れなかったんです。彼らは日本のアーティストみたいに365日、日本にいてくれるわけではないですし、だからこそ、私たちスタッフもその足りない分、お客様にどうやったら喜んでいただけるだろう? ということを考える努力を他よりしていると思います。限られたスケジュールの中でやってかなくてはいけないですから。

—— WINNERはメンバーが脱退して4人組での再出発ですね。

渡邉:ええ。WINNERというブランドはもう確立しているので、4人でしっかりやっていこうと。彼らは全員身長180cm以上で美形揃いのグループなんですが、大人っぽくなってさらに魅力的になったので、今年、韓国では結構ブレイクすると思います。彼らはデビューしてから日本での活動を熱心にやってきたので、日本語ももちろん上手です。iKONはどちらかというと限られた地域で大きいライブをやっているんですが、WINNERはホールクラスの会場をすごく細かくまわっているので、その辺の日本人より地方を分かっているくらいなんです。WINNERはiKONみたいに急激な売れ方はしてないんですが、何かのブレイクポイントがきたときにすごく跳ねるグループだなと思っています。1人欠けちゃったので再出発という形にはなるんですが、グループのモチベーションは非常に高いので、今年新しいWINNERを観て頂くために、また地方を回りたいなと思っています。

YG ENTERTAINMENT WINNER
WINNER

—— WINNERも逆境をバネにして力強くなるかもしれないですね。

渡邉:WINNERはiKONと逆で、デビューは華々しくできたんですが、デビューしてから大変でしたからね。

—— YGはどのアーティストも順調に育っていますね。

渡邉:男子ばっかりなんですけどね(笑)。ただ、うちにはBLACKPINKというガールズグループがいまして、まだ日本ではデビューしてないんですが、すごく温めてきたガールズグループで、練習生を6年くらいやっているので、ビジュアルはもちろん、実力も非常に高いです。韓国内でものすごく人気ですし、韓国から人気が広がって、アジアにもファンがたくさんいます。

—— MVを拝見しましたが、歌とダンスのクオリティも非常に高いですね。

渡邉:すごくかっこいいですよね。本人たちに会うと年相応の可愛らしい子たちなんですが、ステージに立つと、本当にかっこいいんですよ。彼女たちは下積み期間が長いので、iKONと似ていて「やっとステージに立てた!」と今は弾けている感じです。あと、BIGBANGの曲も作っているプロデューサーのTEDDYが手がけているので曲がいいですね。




 

【前半】YGブランドを通じて360度のライフスタイルを提案
YG ENTERTAINMENT JAPAN CEO 代表取締役 渡邉喜美インタビュー

 
作品のクオリティに対するこだわりがYGのポリシー—— 最近はアーティストやクリエイターがコライトして楽曲を発表したりしていますが、YGもそういったことが結構あるんでしょうか?

渡邉:K-POPが世界に広がっていると思うんですが、その中でもYGはアメリカやヨーロッパのアーティストたちに支持されていて、「YGのアーティストと何か一緒にしたい」と向こうから言っていただけることが多いんですよ。あと、YGってすごく自由な社風なんですよね。

—— 本国のYGもですか?

渡邉:本国の方がより自由ですね(笑)。代表プロデューサーのヤン・ヒョンソク(以下、ヤン会長)がアーティスト出身なので、アーティストを縛るのがあまり好きじゃないんですよ。アーティストに音楽を作る環境を用意してあげて、そこで自由に作業してほしい、というような考えで、会社の中にレコーディングスタジオがあるんですけど、そこにみんなが遊びにきて、ノリで作るみたいなのがうちの社風なんです。遊び場がレコーディングスタジオみたいな。

日本のプロダクションだと、1年間にシングル3枚アルバム1枚出すからここまでに曲を作ってください、という感じですよね。それもプロ意識が高くて素晴らしいと思うんですが、うちは「いい曲ができたから出そう」という感じで、戦略的に狙ってやることがなかなかできないんです。結果それでご迷惑をおかけしてしまうんですが(笑)。BIGBANGも4年以上アルバムを出さなかったので…(笑)。

YG ENTERTAINMENT ヤン・ヒョンソク氏
YG ENTERTAINMENT ヤン・ヒョンソク氏

—— どれだけ期間が空いたとしても納得のいく作品しかリリースしないというポリシーをお持ちなんですね。

渡邉:はい。日本だったら大人の事情で納得いかなくても出さなきゃいけないことが多いじゃないですか?(笑) でも、うちは出さないです。

—— 徹底していらっしゃるんですね。

渡邉:なかなか曲を出さないと、アーティストは遊んでいるんじゃないか? と思われがちなんですが、アーティストも作家も相当曲を作っているんです。でも、ヤン会長のOKが出ないんです。

—— 最終ジャッジはすべてヤン会長がされているんですか?

渡邉:そうです。100曲作っても1曲採用されるかどうかなので、自由な社風ではありますが、産みの苦しみという意味ではアーティストたちは辛いですよね。アーティストはやっぱり自分たちの音楽をお客さんに届けたいという気持ちが強いんですが、がんばって作っても「これぞ」という曲じゃないと出せないので。G-DRAGONなんかは自分で曲も書いているので、ライブやプロモーションなどの活動をしながらもずっと曲を作っています。でも、ヤン会長のそういうこだわりがヒットを飛ばしている要因だと思います。

—— それは韓国の音楽業界のやり方というよりは、YG独自のやり方なんでしょうか?

渡邉:そうですね。他の会社はリリースしていますから。私は日本人ですけど韓国の会社に勤めているので、YGの気持ちもわかりますし、avexさんの気持ちもわかるので、辛いときはありますね。間にいるからこそ、どちらの業界の素晴らしさもわかりますし、お互いの良いところを取り入れたいなと思います。よく日本の音楽業界の方は自分たちのことを悪くおっしゃるんですけど、日本の方が優れている所も当然あるので、良い落としどころをみつけてやっていくと、BIGBANGみたいな結果が出るのかなと思っています。

—— 渡邉さんは韓国のアーティストや音楽業界に初めて関わったとき、どのような違いを感じましたか?

渡邉:戸惑うよりも、スキルの高さや仕事に取り組む姿勢とか素晴らしいと思いましたね。やっぱり練習生を10年近くやっていうような子たちがステージに立っているので、歌もダンスもハイレベルですし、日本に進出するということで日本語を完璧に覚えて日本にくるという姿勢ですよね。日本のアーティストも「海外に出たい」と皆さんおっしゃっていますけど、英語を覚えてネイティブになってアメリカに進出しているかというと、そうではないと思うので、そういうところもすごいなと感じました。

—— 日本は準備不足だと思われますか?

渡邉:準備不足と言いますか、意気込みが違うなと思います。以前はK-POPがそんなに流行っていなくて、日本の音楽業界もCDが売れていたんですよ。大型アーティストのアルバムは簡単に100万枚以上売れた時代なので、そこまでやる必要がなかったのかもしれませんし、日本の音楽業界の人も危機感を持ってなかったんですが、そのうち日本の中でK−POPというジャンルが確立されてくる頃には、いよいよ日本でもCDが売れなくなって、「なんで韓国人アーティストは海外でも売れているんだ?」「このままのやり方では駄目なんじゃないか?」と危機感を持つようになってきたんですよね。

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【後半】YGブランドを通じて360度のライフスタイルを提案
YG ENTERTAINMENT JAPAN CEO 代表取締役 渡邉喜美インタビュー
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