松本隆の17年ぶり全作詞フルアルバム、クミコ with 風街レビューのアルバムより横山剣参加曲のレコーディングメイキング映像公開

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2017/09/06 (水) - 10:53
松本隆の17年ぶり全作詞フルアルバム、クミコ with 風街レビューのアルバムより横山剣参加曲のレコーディングメイキング映像公開

クミコ with 風街レビューが、9月27日に発売するニューアルバム「デラシネ déraciné」収録曲「フローズン・ダイキリ」に、作曲を担当した横山剣がコーラス参加していることがわかった。

クミコ with 風街レビューは、作詞家の松本隆と気鋭のソングライターが生み出す“大人のラブソング”を歌手のクミコが歌う、2016年からスタートしたプロジェクト。9月27日に発売されるニューアルバム「デラシネ déraciné」は、クミコのデビュー35周年を記念したもので、同プロジェクトの集大成作品となる。なお、松本が女性シンガーのフルアルバムにおいて全作詞を手がけるのは、自身がプロデュースし“クミコ”としての再デビューアルバムとなった「AURA」以来、17年ぶり。クミコにとっても17年ぶりのオリジナルアルバムになる。

本日公開された映像は、松本隆×横山剣×クミコの3人によるアルバム収録曲「フローズン・ダイキリ」のレコーディングメイキング映像の模様を収めたもの。同曲は横山剣が作曲を担当し、自身がコーラスとしても参加していることもわかった。松本との初タッグやクミコとのコラボレーションについて語る貴重な映像、コーラスの様子など、発売に先駆けてぜひご覧いただきたい。

松本自らが名づけた今回のアルバムタイトル「デラシネ déraciné」は、フランス語で「根無し草」の意味をもつ言葉で、命名に関して松本は「僕もクミコもジャンルやキャリアにとらわれず、枠を飛び越えて自由にいろんな事にチャレンジしているところが、どっか根無し草のようなのだ。」と説明している。CDジャケットは、松本の意向で漫画家の近藤ようこ氏に依頼し制作され、“大人の女性”のイメージに合ったビジュアルが描かれた。

11月3日の“レコードの日”には、「デラシネ déraciné」がアナログレコードとして発売されることも決定。松本が参加した伝説のバンド「はっぴいえんど」の過去の作品や名盤は、近年アナログレコードとして続々と復刻されているが、松本作品の新作がアナログレコードとして発売されるのは今作が初めてとなる。

クミコは、10月9日に東京・恵比寿 ザ・ガーデンホールにて「クミコ・ザ・ベストコンサート1982-2017」を開催。アルバム収録曲「しゃくり泣き」作曲の村松崇継がスペシャルゲストとして登場し、クミコとの初コラボを予定している。

松本 隆 コメント
普遍的なところに戻したいと思い創った。普通に生きて、恋をして、時には不倫のような関係になることも人生には起こりうるわけで、歌詞に日常を追求することでリアリティを生み出している。作曲は、今まで付き合ったことのない方々と作り上げ、面白く新鮮なものに仕上がったと思う。そして、クミコという本来はシャンソンなどを歌っているジャンルが異なる歌手を、“はっぴいえんど”の系譜の歌手に組み入れることができた。その結果、いい意味での化学反応が起きて、最近J-POPの中で欠落していた“大人の女性の物語”を感じるアルバムが出来たのではないかと思う

サウンドプロデュース・アレンジ担当・冨田恵一 コメント
“クミコさんとポップスを作りたいんだ”これが最初に僕が聞いた風街レビューのコンセプトだった。松本さんもコメントに書かれているが、僕自身もジャンルにこだわりがない―というか、ジャンルによる好き嫌いはない。それぞれのジャンルの中で選り好みはわりとしてしまうが、ジャンルごとのマナーは正当に踏襲し、なおかつ冒険心を失っていない音楽家に惹かれるのはどのジャンルにおいても共通している。クミコさんは間違いなくそういう音楽家だった。そして出来上がったのは極上のポップスだと思う。クミコさんが曲毎に内包されたさまざまなジャンルのマナーと、ベースにあるシャンソンを巧みにバランスさせたからだ。ポップスは多くを許容するが、良いポップスではマナーと冒険心のバランスが大事になる。もちろん、全曲で聴かれる松本さんの歌詞―どんなにリアリティがあっても、シリアスであっても、聴いていると夢心地になってしまいます。どうしてだろう―はそれだけで風街レビューを体現するコンセプトに違いないのだが、多彩な作曲陣による楽曲とクミコさんの歌唱が、松本さんの描いた風街レビューというコンセプトを一層強力に定着させたのは間違いないだろう。僕自身もこの素晴らしいプロジェクトに関わらせて頂き、たいへん光栄に思っています。

クミコ コメント
オリジナルアルバム「デラシネ déraciné」が出来上がりました。根無し草という意味にふさわしい、ジャンルのない自由な世界観の入り混じった歌たちです。
松本隆さんの言葉と、今回初めてタッグを組んだ作曲家陣。どなたもそれぞれ独自の音楽で、実にバラエティに富んだ作品を作ってくださいました。そして、そのうちの数人の方には、私の声と重なるデュエット参加もお願いしました。
昨年、シングルとしてリリースされた「さみしい時は恋歌を歌って」の秦基博さん。「恋に落ちる」のハナレグミ永積崇さん。そして今回「フローズン ダイキリ」で横山剣さん。剣さんの声がアップテンポのゴキゲンな歌に、哀愁という醍醐味を加えてくださいました。
私の音楽的出自はシャンソンが一番近く、個性的なメロディと深い言葉を信条とするものです。けれど、今の音楽シーンには居場所の少ないジャンルでもあります。アメリカ音楽が席巻している世界で、踊れなくて、連帯もできない音楽などもはや絶滅危惧種だと思われているかもしれません。でも、リズムやビートを大切にしながら深い言葉を歌っていく音楽があってもいいのではないかと思いました。今回はアレンジがすべて冨田恵一さんです。冨田さんは、ささやき一つにも、ビートを感じさせるアレンジをしてくださいました。これで「今」の音楽との折り合いがついたと思いました。
このアルバムは、言葉とメロディとリズムと、私の声との調和のアルバムです。そして、松本隆という稀有な作家が生み出した10の物語のアルバムです。深読みすればするほど果てしもない、言葉の世界が広がるアルバムです。開かれた感受性さえあれば、きっと誰にでも長く楽しんでいただけるアルバムです。
ちなみに、今回アナログレコードも発売することになりました。思えば、若き日に初めて世の中に出したのが45回転LPでした。あれから三十年以上が過ぎようとしています。
今また、レコード盤に針を落とし自分のアルバムを聴ける日が来ようとは。人生は捨てたものじゃあありません。