音楽シーンの現在を感じ未来を考えるカンファレンス「YOAKE」レポート

2012年11月19日 1:00

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昨日11月17日(土)東京・恵比寿ガーデンルームにて、音楽シーンの現在を感じ、未来を考えるイベント「YOAKE 〜Music Scene 2013〜」が開催された。

飯田仁一郎氏(OTOTOY編集長)、渡邉ケン氏(TOKYO BOOT UP!代表)、永田純氏(一般社団法人ミュージック・クリエイターズ・エージェント 代表理事)が実行委員を務める同イベント、当日は生憎の悪天候にもかかわらず、会場には一般参加者も含め、多くの業界関係者、アーティストが参加。トーク・セッションをはじめ、ライブ、ニュー・メディアのブース出展/プレゼンテーション等、OTOTOY TVとUSTREAMからも視聴可能な中、多彩な催しが実施された。

8時間30分にわたるヴォリュームの同イベントは、DJみそしるとMCごはんのユルくファニーなパフォーマンスでスタート。続いて、荒川祐二氏(株式会社ジャパン・ライツ・クリアランス代表)、牧村憲一氏(音楽プロデューサー)、カズワタベ氏(Grow!株式会社 CCO)がパネリストとして、モデラーを國崎晋氏(サウンド&レコーディング・マガジン 編集長)が務め、ディスカッション「YOAKE 〜音楽は今、どこにいるのか?〜」が開始。

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ミュージシャンの活動モチベーションとそれを支える仕組みの変容、世代間におけるそれらの現状認識、Spotifyを例に先進海外サービスの紹介、多種多様なネットサービス/SNSサービスへの取り組み方、産業として未来の音楽ファンへの啓蒙方法等、時間の関係上、牧村氏の言うところの「戦略・戦術」の「戦術」部分に触れるにとどまったが、更なる大きなアウトラインおよび音楽の本質に対する興味理解を喚起する余韻を残しセッションは終了。

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旋回舞踊タンヌーラダンサー柊アリスが入退場者の関心を集める中、田中茉裕の弾き語りパフォーマンスへ。その後、「電子もぎり」で話題のスマートフォンを利用した新しいチケット販売サービス「tixee」、アーティスト自ら楽曲が配信可能な世界最大級の音楽ディストリビューションサービスTUNECOREの日本版「TUNECORE JAPAN」のプレゼンテーション、会場をシャンゼリゼな雰囲気に包んだポップデュオ、レ・ロマネスクのライブと続き、第2弾のディスカッション「リスナーの自由、ミュージシャンの自由」がスタート。

モデラーである虎岩正樹氏(残響塾 塾長)に続きパネリストの壹貫田 剛史氏(文化庁長官官房著作権課課長補佐)、谷口 元氏(エイベックス・ミュージック・パブリッシング株式会社 代表取締役社長、一般社団法人日本音楽出版社協会会長)、ドミニク・チェン氏(NPO法人 クリエイティブ・コモンズ・ジャパン 理事)が登壇。

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インディペンデントマインドの普及を唱える虎岩氏が、著作権の新しい枠組みと運用法を提唱するドミニク氏とともに、先日10月1日から施行されたダウンロード違法化についてを皮切りに、谷口氏と壹貫田氏へユーザー視点から現在の音楽業界の楽曲利用に関する疑問を投げかける。

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そんな中、ビクターエンタテインメントのfacebookページを引き合いに、二次使用の議論にさしかかったところで、漫画「ブラックジャックによろしく」の二次使用フリーで話題を呼んでいる漫画家の佐藤秀峰氏が登壇。実際に、出版・コミックの現場では、どのような権利のやりとりがされているのか、具体的な例に言及し、音楽の権利の扱われ方との対比がなされる中、セッションは進んでいった。

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想定とするミュージシャン像や、特に複雑な「音楽」著作権への認識、実態への対応をしつつ未来に対する施策を構築することの難しさ等、少ない時間で焦点を集約することが難しい中、建設的な課題を残しセッションは幕を閉じた。

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音楽にとどまらず、多方面で才能を発揮する日比谷カタンのライブ、カスタム・カードによる音楽販売サービスの「FizzKicks」と、オリジナルのホームアップ作成し様々なソーシャルサービスと連動させることができる「Spinapp」のプレゼンテーション、法律家を中心とした専門家による芸術/文化を支援する非営利活動 Arts and Lawの活動紹介、再度登場のDJみそしるとMCごはん、Predawnのライブに続いて、最後となるトークセッション「これからの音楽の見つけ方/広め方」へ。

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ソーシャルメディアマーケティングの視点から音楽について分析した著書『音楽の明日を鳴らす』が業界内外から大きな反響を呼んでいる高野修平氏(コミュニケーションプランナー)がファシリテーターを務め、海外の現地経験と鋭い視点、豊かな知識を持つジェイ・コウガミ氏(ブロガー)、そして急遽出演となった新しい音楽メディア(Live Ring)のサービス開始を控える大山裕之氏(SPEAKERS)が登壇。

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あえて、業界外のリスナー/ユーザーの立場から、マーケティングのプロとしての目線を絡めながらセッション。よりリスナーにわかりやすい形で、アーティストの先進の取り組み、現在ユーザーがどのように音楽に触れているか、そしてそれをどのようにして共有しているかを紹介した。分かりやすく身近な例には、会場から温かい笑い声が起きることもあり、終始和やかな雰囲気でディスカッションは終了。

長丁場のイベントであったが、最後は、コーネリアスのプログラマ美島豊明のソロ・プロジェクトmishmash*Julie Wataiと、高田漣 with 中島ノブユキの2組が締め括り、「YOAKE 〜Music Scene 2013〜」は閉会となった。

(出展ブースは次ページへ)

 

 

 

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TUNECORE JAPAN

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tixee

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FizzKicks

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京都精華大学

関連リンク
■YOAKE 〜Music Scene 2013〜 Official Site:http://www.yoake2013.jp/
■Musicman-NET「YOAKE」実行委員 座談会:http://www.musicman-net.com/report/77.html