シーエー・モバイル音楽原盤ビジネスに本格参入! 同社執行役員エンタテインメント事業開発室担当 河田“Jack”寛 氏に聞く 新音楽レーベル『CAM ENTERTAINMENT』設立インタビュー

2007年5月2日 4:45
シーエー・モバイル 執行役員エンタテインメント事業開発室担当 河田“Jack”寛 氏

 パッケージの売上が全盛期の約半分になったという時代に、親会社が株式会社サイバーエージェントというIT企業である株式会社シーエー・モバイルが、新音楽レーベル「CAM ENTERTAINMENT(カム エンタテインメント)」を立ち上げ、音楽原盤ビジネスに本格参入するという。何故今、配信ではなく、パッケージ制作をはじめるのか?昨年12月に約30年間務めたオリコンを退社し、心機一転この1月から新天地で音楽原盤制作に携わることになった株式会社シーエー・モバイル 執行役員 エンタテインメント事業開発室担当 河田“Jack”寛さんにお話を伺いました。

[2007年4月17日/株式会社シーエー・モバイルにて]

 

プロフィール
河田“Jack”寛(Hiroshi Jack Kawada)
株式会社シーエー・モバイル 執行役員 エンタテインメント事業開発室 担当


1954年6月30日/神奈川県横須賀市生まれ/A型
1975年 4月 東京写真大学短期大学部写真学科卒業(現:東京工芸大学)
1975年 6月 株式会社オリジナルコンフィデンス入社
1995年 7月 同社取締役
2001年 1月 同社取締役副社長
2001年 5月 オリコン・ダイレクトデジタル株式会社入社 現:オリコン株式会社 DC事業本部長
2001年 6月 取締役副社長兼DC事業本部長
2002年 4月 取締役副社長
2002年 6月 取締役
2004年 6月 オリコン・ワールドエージェンシー株式会社代表取締役社長
2004年10月 オリコン・デジタル・ディストリビューション株式会社 取締役社長 現:オリコンDD株式会社
2005年 6月 オリコン・モバイル株式会社 取締役社長
2006年 4月 ミュージック・アンド・メディア社 社外取締役就任
2006年12月 オリコン退社
2007年 1月 株式会社シーエー・モバイル入社 執行役員 エンタテインメント事業開発室 担当

 

--『CAM ENTERTAINMENT』設立の経緯は?

外から見れば、シーエー・モバイルという会社ですからモバイルを使った音楽配信に行き着くだろうと思われていたでしょうね。何故今、原盤制作なのかというと、私達はモバイルを最強のプロモーション・ツールとして使うことで、パッケージ(商品)の魅力をもっと世の中に伝える事ができると考えたんです。

パッケージから配信(ノンパッケージ)へという世の中の流れはもちろん敏感に感じていましたが、やはりパッケージへの思い入れというのは、いつの時代もなくならないものだと思うんですね。だから売上が落ちているから、配信だけに絞るというのは何か違和感を感じていました。

そんな気持ちを持ち、縁あってこの会社に入社し、社内で新しいビジネスモデルをと模索していく中で、自然と「音楽原盤制作・レーベル設立」といった企画がもちあがってきたんです。嬉しかったですね。さらに、その企画に熱意ある若手社員が「一緒にパッケージを作りましょう!」と大勢賛同してくれたこともあって、今回新しい音楽レーベル「CAM ENTERTAINMENT(カム エンタテインメント)」を設立するに至りました。


--御社なら月額課金制の携帯向け音楽配信サービスを立ち上げ、会員を集めることも難しくなかったはず、何故そこではなく、原盤・パッケージ制作なのですか?

それは単純に制作費と手間が同じくらいかかるのなら、ヒットを出した時に断然、利益が大きいCDパッケージを選んだというところが一つ。もう一つは、周りと同じ事をやって売上をあげるだけでは、あまり面白味がないから、人と違う事をやって、そこに突破口を見出していこうという発想からですね。今回あえて『真逆』にいく、そこに『勝機』があるのでは?と強く感じています。


--しかし、リスクはパッケージビジネスの方が大きいのでは?

確かに、昔なら、パッケージは在庫を抱えて大変だという状況もありました。しかし、今は必要な枚数を必要な時に作って配送する事もできますし、上手く機能させればリスクの少ない制作ができると考えています。


--やり方次第で、まだまだ パッケージ制作にはビジネスチャンスがあると?

もちろんあります!良質の原盤を持っていれば、それを有効活用することで、もっともっと利益を上げる方法があると思います。だから今までの既存のやり方に捕らわれないで、新しい原盤ビジネスをどんどん掘り起こしていきたいと思っています。


シーエー・モバイル河田“Jack”寛5

--レーベル機能としての具体的な方向性は?

社内のスタッフは、全部で10人から多くても15人程度。機能的には原盤制作が中心になります。宣伝については、自社の持つモバイル媒体「News Cafe」「News Cafe エンタメ」等をフルに活用して音楽配信や、他社への楽曲コンテンツ提供によりプロモーション展開をしていきます。また、同時にオーディションを活用してアーティストの発掘も行っていくので、その後のプロダクション業務も視野に入れています。あと、ディストリビューションについては、外部に委託することで現在メジャー大手と相談している最中です。



--その少人数でヒットを作り上げるというのは、並大抵のことではないと思うのですが。

もちろん。それは、外部スタッフとのネットワークの強化を含め、常に外部とのコネクションを密にして、様々な方面から攻めていこうと考えています。外部プロデューサーを起用したり、レコード会社を引退して、やりたくても出来ない状況にある有能な方達とコンタクトを取って、多くの方々の力も借りて制作していくことになると思います。そこでオリコンの30年間で培った人脈をフルに活かせたらと考えています。また、アーティストとの関係も密にして、“いかによいものを作るか”という原点に立ち返って、制作していきます。マインドとしては、インディーズレーベルと変わらないスタンスになりますが、アーティストとは、より強力な絆を造り上げたいと思います。


--大物アーティストの電撃移籍といったサプライズの用意は?

それはないですね。ただ受け皿として常に門戸は広く開けておくので、大物であろうとなかろうと移籍というのは今後あると思います。


--モバイルメディアを持つ会社として原盤制作に取り組むということは、テレビ局とその音楽出版社のような機能を自社で確保するといった感覚なのでしょうか?

そうですね。今はまだ、モバイルが「メディア」になりきれていない部分もあるけれど、数年先には、モバイルがテレビやラジオのような「メディア」になる可能性は十分にあると思うので、早い段階で原盤制作・宣伝機能を自社で確保し、それを展開するネットワークを作っておきたいですね。


--設立の具体的な日程および今後の予定は?

9月22日のオーディション最終選考会会場で、新生レーベル『CAM ENTERTAINMENT』のお披露目をあわせて行います。設立は翌10月になり、第1弾(アーティスト・タイトルは現在進行中)リリースを予定しています。また、今後のリリース予定はコンスタントに毎月アルバム・シングルを含め1-2作品。オーディションについても継続的に年1-2回のペースで実施していきます。


シーエー・モバイル河田“Jack”寛1

--既存のレコード会社と『CAM ENTERTAINMENT』の一番の違いは?

弊社は、PCではなく、モバイルに特化している企業ですので、弊社のモバイル媒体「News Cafe」「News Cafe エンタメ」を通して、一瞬にして200万人以上のユーザーに情報を提供することもできますし、モバイルを使ってユーザーニーズをリアルタイムにマーケティングする事もできる。つまり、24時間いつでもどこでも使えるモバイルをプロモーション・ツールとして使うことが私達の一番の強みです。

現在行っているアーティスト発掘オーディション「CAM ENTERTAINMENT Mobile Audition 07」の審査過程や優秀者の音源は、今後モバイルを使ってどんどん配信し試聴していただく予定です。オーディションの進行状況をリアルタイムで伝えていくことにより、アーティストにも刺激を与え、オーディションへ応募した参加者が互いに仲間意識を持って、盛り上がってくれたらと思っています。



--そのオーディションについて詳しく教えてください。

これは4月2日より募集を開始したアーティスト発掘オーディションです。現在、弊社のモバイルサイト「News Cafe」「News Cafe エンタメ」や雑誌、新聞広告で告知をしております。更に5月14日からはWEBからの応募も可能になります。PCから手軽にエントリーできるという利点を活かし、広く新人アーティストを募集していきます。

応募者の中から優秀者を集めた最終選考会を9月22日渋谷DUOにて実施して、そこで見事デビューが決まった方には、『CAM ENTERTAINMENT』からのCDデビューを約束されます。同時に大手レーベルおよびプロダクションに対するアーティスト・プロモーションも行い、全面的にバックアップしていきます。我こそはと思う方は、その素晴らしい楽曲をぜひ私達に届けてください。(締切:2007年7月31日消印有効)


--音楽業界全体が新しいビジネスチャンスを模索している中で、あえて『真逆』をいくという御社が『CAM ENTERTAINMENT』を通して何か新しいことをやってくれそうだという期待に胸が膨らみました。今後の展開にも注目していきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。(M)



▼CAM ENTERTAINMENT Mobile Audition 07
 → http://audition.camobile.com/

▼株式会社シーエー・モバイル
 → http://www.camobile.com/


News Cafeとは?
 → http://newscafe.ne.jp/
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-2007.5.1掲載