Musicman-NET TOPSPECIAL REPORT & INTERVIEW IODA CEO ケヴィン・アーノルド 氏 インタビュー


IODA CEO ケヴィン・アーノルド 氏 インタビュー


ケヴィン・アーノルド 氏  米国の大手デジタル・ディストリビューターである Independent Online Distribution Alliance, Inc.(IODA・アイオダ)と、インディーズレーベル / アーティストのデジタル・ディストリビューションを展開するバウンディ株式会社が相互契約を締結し、IODA契約音源を日本国内に、バウンディ契約音源を海外に向け、相互にディストリビュートする契約に合意した。
 IODAは2003年に米国で設立、世界各国の300以上に上る音楽配信サイトへ様々なジャンルの楽曲約150万曲以上を流通している。今回はIODA CEO ケヴィン・アーノルド 氏に海外のデジタルマーケットやバウンディとの相互契約を締結するまでの経緯などを伺った。



【Independent Online Distribution Alliance, Inc. (IODA・アイオダ)
● 設立:2003年春
● 設立者/CEO:Kevin Arnold
● 本社:米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ
● 米『フォーチューン誌』「2005年ブレイクする会社25」の1つに選ばれた。

  ●Independent Online Distribution Alliance, Inc. (IODA) : http://www.iodalliance.com/
  ●バウンディ株式会社 : http://www.boundee.jp/bd/
2008年11月18日 汐留パークホテルにて

●まず、現在のアメリカの配信市場の状況を教えてください。


ケヴィン:デジタルは業界の中でも成長分野で、アメリカではだいたい市場の20パーセント前後を占めています。この下半期に関しては、デジタルセールスの伸び率は下がっていますが成長分野に変わりはありません。しかし、フィジカルセールスは下がる一方です。


●マンハッタンにはレコードショップがないと聞いたのですが。


ケヴィン:それは違います(笑)。タワーレコードはご存じの通り閉店してしまって、ヴァージンメガストアもマンハッタンにある大きな店舗が閉店してしまったんです。とはいえ、小さいインディーズストアのようなものはたくさんありますね。
 マンハッタンにあるインディーズストアで、Other Music(アザーミュージック)という有名なお店があるんですが、そのお店がオンラインストアもオープンしたんですね。だからデジタルとフィジカルを両方販売しているようなお店もあります。


●デジタル楽曲の販売方法はiTunes Storeがメインになるんですか?


ケヴィン:デジタルの中でもiTunesは圧倒的ですし、先日、フィジカルも含めた音楽全体のマーケットの中でもiTunesがトップになったとアナウンスされました。以前はウォルマートという量販店が1位で、同じく量販店のベスト・バイが2位、3位がiTunesでしたが今はiTunesが1位になっています。


●アメリカではインディーズのアーティストもパワーを持っていますが、どのような方法でプロモーションしているのですか?


ケヴィン:もちろんアメリカでもラジオなどの通常のプレス活動はいまだに影響力があります。それに加えてデジタルでのプロモーションも非常に重要で、MySpaceやLast.fmという音源を聴けるようなサイトで展開したり、ブログやポッドキャストを利用して口コミでバズを作ることも重要ですね。


●オンラインのパワーはかなり成長していると感じられますか?


ケヴィン:そうですね、そう感じます。これまではインディーズのアーティストにとって流通の方法に大きな問題があったと思うんです。ローカルの地域から始まって、それを全国レベルにして、さらに世界中に広めることはとても難しいことですが、デジタル化されたことによってインディーズのアーティストが世界中に流通できる環境になりました。
 それはプロモーションに関しても一緒で、これまでは、メジャーを通さないとラジオや新聞にアプローチできなかったんですが、デジタルは自分が発信すれば世界中の人にアプローチできるということでインディーズのアーティストにとっては、このデジタル化が可能性を広げていると思います。


●アーティストの中にはデジタルだけでフィジカルをやらないという人もいるんですか?


ケヴィン:例えばMySpaceを見ると500万人程の人が自分たちの音楽をすでにアップロードしています。その中でCDリリースもしているのはたぶん1万人程度なので、パーセンテージで考えると99パーセント以上がデジタルのみで音楽を発信していると言えるんですが、やはりクオリティが高いもの、売れるものはデジタルだけではなくフィジカルでのリリースも考えてプランニングするのが通常です。


●では、インディーズでそれほど売れてないアーティストはデジタルのみで楽曲を流通しているんですね。


ケヴィン:そうですね。デジタルのみでMySpaceに音源を上げるだけの場合が多いですね。ですが、そういったデジタルのみでリリースしているインディーズのアーティストが、MySpaceでプロモーションしつつ、iTunesにデジタルのみで流通をすることによってファンが増えて口コミが広がり、その後のCDリリースに繋がる場合もあります。



●MySpace上で楽曲販売はできないのですか?


ケヴィン:アメリカではつい最近できるようになりました。日本ではまだですね。MySpaceの楽曲販売は「MySpace Music」で行われており、楽曲はアマゾンから提供されるDRM freeのMP3ファイルで販売されます。「MySpace Music」は基本的にはスポンサーからの広告費で音楽やビデオの無料ストリーミングがメインになります。


●MySpaceでの楽曲販売は利用してるミュージシャンからすると好ましいことなんですか?


ケヴィン:以前もスノーキャップという会社が、MySpaceから音楽ダウンロードができるようなシステムを提供していたんですが、それはあまり反響がなかったんですね。現在は別のシステムが入っていて、それによってアーティストがどれだけ収入を得られるのかはまだ定かではないんです。ただ、アーティストが自分の音楽を売れるという環境が整ったこという点では意味のあることだとは思います。
 MySpace Musicという会社はメジャーレーベル4社とのジョイント・ベンチャーで作られた会社で、最初はメジャーの音源しか買えなかったんですね。でも、つい最近IODAも楽曲を提供を始めましたし、もう一つ「Orchard(オーチャード)」という大手のインディーズディストリビューターがいるんですけども、Orchardも提供して、今ではたくさんのインディーズコンテンツが購入できるようになりました。将来的にはアーティスト個人がMySpace Musicと提携して自分の音楽を売れるような関係になるとは思うんですが、条件はとても悪く提示されるんじゃないか思います。それを代行することによっていい条件を引き出すことがIODAの役割だと思っています。


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-2008.12.5 掲載


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