Musicman-NET TOPSPECIAL REPORT & INTERVIEW 「DirectorsGear」サービス開始記念 座談会

音楽プロモーションの未来へ向けて〜「DirectorsGear」サービス開始記念 座談会


- 5 -


山浦:最後にDGに期待することを伺えたらと思います。


常行:DGはツールを使う人の力量が問われると言いますか、そういう時代になってきていると思います。ラジオの制作会社の立場として、僕はこのDGをどう使いたいかというと、情報を得る機能への期待もあるんですが、うちに何十人かいるディレクターは、今まで会社の名前で放送局さんにアプローチをしていたわけですが、これからは一人一人のディレクターをスターにしていこうと思っていまして、その中でDGを個人をプロモーションしていくツールとして使いたいなと思っているんです。


菅原:これまでのメディアのあり方が変わっているなと思っているんですね。やはり、これまではステーションから音が流れてユーザーが聴くという一方通行のメディアだったと思うんですね。でも、今は一見発信者がないようなメディアがすごく増えているので、発信するものを投げてあげて、勝手にユーザーの間で流通させるイメージのプロモーションを考えているんです。

 DGをメーカーさんとステーションさんの間で使うというのもあると思うんですが、僕が面白いなと思ったのが、ステーションサイドに情報が行ったときに、例えば、FM802のディレクターさんとZIPのディレクターさんが繋がるわけじゃないですか? そうすると僕が面白いネタを考えて、そこに投げる。それをステーション間という横のつながりで勝手に盛り上がってくれるようなプロモーションができたらいいなと考えているんです。そうなれば面白いことが起きるんじゃないかなと思うんですけどね。


真下:実はそれは他の方からも言われたんですよ。ディレクターは自分の好きな楽曲を人にも知らせたいので、ディレクターがディレクターにプロモーションするような機能を作って欲しいと。いいものは広めたいという(笑)。


菅原:今は結構そういうことで広まっていくと思うんですね。


山田:ディレクターが自分の好きな曲を伝えたいように、ユーザーも自分の好きな曲を伝えたい。そしてユーザー一人一人が放送局・メディアになる。そうなったときに音楽を作ったアーティストから見たら、自分の作った曲がどこでどう使われているのか分かるのは必要で、それをやらないとアーティストはやはり不安ですよね。DGでその権利を安全に守って、履歴をもてれば、放送局も制作者も一個人も、色々な媒体で色々なものを使いたいと思ったときにDGに登録して、そこに音楽を寄せてくる人も増えて、結果それが音楽の底上げになれば、メディア側も特色を出すために努力するでしょうし、両者共にプラスになるきっかけになるかなと思いますね。特にノン・パッケージの楽曲を発信したいアーティストがこういうツールを欲しがっていると思うので、一気に変わっていくかなと思っています。


後藤義浩 氏 後藤:経験上、普通に宣伝してもしょっちゅうディレクターさんと会っているメジャーさんには勝てないと思って、単純に仕事抜きにして各ディレクターさんに「好きな音楽は何ですか?」と訊いて回ったんですよ。例えば、その人がレゲエと言ったら、ハードコアは渡さないとか(笑)、やはり好きな人に好きなものを伝えるように心掛けているんですが、DGでディレクターさんのプロフィールで好きな音楽の傾向が分かれば、プロモーションしやすいですし、もっと音に突っ込んだ番組作りにも協力できるんじゃないかなと思います。また、ベテランのディレクターさんに比べて、熱意はあるのに若手ということでなかなかサンプルが届かないディレクターさんもいらっしゃる現状もありますから、そういった差が埋まればいいなと思いますね。


古賀:今日は一番否定的なことを色々と言ってしまいましたが(笑)、山浦さんが先ほど仰ったようにラジオは20年以上変わっていないというのはある意味事実で、なぜかと言えば許認可事業だし既得権で成立している産業ですから、やっぱりおかしいのはおかしいんですよ。レコード会社の再販もそうですが、音楽って文化としてもすごくいびつな広がり方をしていると思うんですね。それがDGのような新しいものが出てくることで崩れる分だけ、最終的な結果は面白いものになると思います。

 でも、その途中で自分がこの世界で必要とされる人間なのかどうなのか、一般の人たちが同じようなことができる時代になったとして、放送もできるとしたら、自分たちの能力って何だろう? ということが試されてくるんだろうなと考えています。そこに向けて今のことも多少は守らなければいけない立場としては(笑)、さっき言ったような不安なことも沢山あるんです。今でも不安なことがたくさんあるのに、DGのような新しいものに飛び込んでいくのはどうなるのかな・・・と不安に思いながら、多分一番最初に僕が使うんだろうなと(笑)。自分の好きな音楽をどんどんアピールしたり(笑)。結局は皆さんが仰ったように、どう使いこなすかになるんでしょうしね。


真下誠一 氏 真下:今日は貴重なご意見をいただきましてありがとうございます。DGはあくまでもピュアなプラットホームなんですが、使い方によっては今後のビジネスに対してとても面白いものになるんではないかと一歩引いてみている部分もあります。ですからDGの上で何をやるかは、皆さんと一緒になって考えていきたいと思っています。DGはWeb2.0的な使い方を考えていて、ユーザーさんのご意見をどんどん取り込んで進化させて行きたいと思っていますので、是非一度体感して頂ければと思います。


屋代:このDGが音楽文化の底上げと放送を含めた色々なメディアの質の向上に繋がれば素晴らしいことだと思います。本日はみなさんお忙しい中、ありがとうございました。


« 1 2 3 4 5 »
Page 5/5


-2007.11.30掲載


メール
Musicman-NET問い合わせ