Musicman-NET TOPSPECIAL REPORT & INTERVIEW 「DirectorsGear」サービス開始記念 座談会

音楽プロモーションの未来へ向けて〜「DirectorsGear」サービス開始記念 座談会


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屋代:DGにも負の側面もあるのかもしれませんが、結果的にはきっかけに過ぎないツールであり、最終的にそれをどう利用するかは各メディアなり各レーベルの考え方が重要になってくるんだろうと思います。そのきっかけにはDGは適したツールだなと個人的に考えています。もちろん古賀さんが危惧しているようなことは当面あるでしょうし、利用者が使いながら考えていくことによって、このDG自体も成長していったらいいんじゃないでしょうか。


古賀:そうですね。何度も言うようですがツールとしては素晴らしいので、どんどん進化していったらいいと思います。ただ、僕が気にしているのは先のことよりも、現状としてDGを試用してみて自分のところでも問題点が出ているので、それをどう解決させるかなんですね。今、殆どのディレクターが自分から企画をして、申請し、取材をする能力がないんですよ。だって、ゲストにしても外の人が「どうですか?」と言ってくれるものだと思っているから。


山浦:受け身なんですね。


古賀:完全にそうですね。ディレクターも「こういう番組にしたいから、この人に取材したい」と考えたとしても、どういう風にオファーをかけたらいいのかわからない(笑)。


菅原:それと同じようなことが色々なところで起こっていますよね。テレビのプロデューサーやディレクターと話をしていても、企画なしでも枠が決まっていて、みんなそこに群がっている。そこでどういうことをやるかが均質化してしまっているのは、本当に危険だと思っていて、音楽制作者も番組制作者も価値観の提示がなくなってきてしまっているように感じます。

 ラジオが何故楽しかったかというと、色々なものを提示してくれる楽しさみたいなものが薄れてきてしまっている中で、情報が更に集まってしまうとどうなるかは本当に分からないですが、情報があること自体、僕は悪いことではないと思います。


古賀:そういった事実を早めに把握して、ではどうするかを考えて行かなくてはいけないと・・・。


菅原:もちろん、通り一辺倒のプロモーションしかしていないプロモーターも多いと思うので、そこはメーカーサイドもあらためなくてはいけないタイミングなのかもしれませんけどね(笑)。


古賀:最近、一番ショックだったのが2、3週間前からレディオヘッドがダウンロードだけでアルバムを発表したじゃないですか。あのニュースをどの番組も前後一週間くらいやたら流すわけですよ。ところが番組をずっと聞いていると肝心のレディオヘッドの新曲がかからない(笑)。「なんでだろう?」と思っていたら、誰もプロモーションしないし、個人的にダウンロードしたディレクターは何人かいましたが、こういうものをかけていいという感覚がないんですよ。で、三、四日経って、誰もかけないから自分でダウンロードして、ライブラリーに置いて、ディレクターたちにも渡して「情報を流すんだったら曲をかけろ」と言って、やっとかけるくらいでした。


山浦:それはやはり未経験のことだったからでしょうか?


古賀正恭 氏 古賀:そうでしょうね。先ほど常行さんが例えで出した「レコード会社がプロモーションをしなくなったらどうなるか?」をあからさまにされているみたいで・・・(笑)。今回のレディオヘッドのアルバムは来年パッケージで発売されますが、ダウンロードに関してはタダでも落とせるわけですから、すごく大きなプロモーションとして、余計なガードをとってくれているわけですよ。でも、その思いを受け取れない自分たちがいると言うことは凄い恐ろしいことだなと感じました。

 先ほど山田さんも仰っていましたが、これからはもっと選ばれる立場になってくるので、そこら辺の勘とか能力が必要になってくるんですが、今ちょうど第2FMができて10年くらい経ち、それなりの形になりながら各エリアで言うとFM局の存在感は出てくる中で番組を作っている人たちの感覚がちょっと麻痺してきているところがあるのかなと思います。このDGの機能で上手くいけば刺激が与えられると思いますし、使い方を間違うとマイナス面も出てくるとは思います。


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-2007.11.30掲載


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