SPECIAL REPORT & INTERVIEW

ライブ会場にいる全ての時間を楽しむ
複数ライブ映像のリアルタイム ストリーミング アプリ
「Live Multi Viewing」インタビュー


複数ライブ映像のリアルタイム ストリーミング アプリ 「Live Multi Viewing」インタビュー
左から:WOWOW 奥野氏、TBSテレビ 藤本氏、WOWOW 神保氏
株式会社WOWOW 技術局 技術計画部長
奥野 俊彦(おくの・としひこ)
株式会社WOWOW 技術局 制作技術部
神保 直史(じんぼ・なおし)
株式会社TBSテレビ 技術局マネージメントデスク部 兼 制作技術統括部
藤本 剛(ふじもと・ごう)

 WOWOWとTBSテレビは、複数あるライブ会場の映像をリアルタイムにスマートフォンやタブレットで、ストリーミング視聴できるアプリ「Live Multi Viewing」を開発。「SUMMER SONIC 2014」の会場で実証実験を行った。このアプリは、TBSテレビが開発した「低遅延・高レスポンスストリーミングエンジン」を使用しており、遅延がほぼ無くリアルタイムで瞬時にステージ映像を切り替えることができる。入場規制がかかったステージの映像を聴こえてくる音と同時に楽しむこともでき、大変好評だったそうだ。ライブ配信アプリとして、これまでにない特徴を備えた「Live Multi Viewing」の今後の展開についてお話を伺った。
(Jiro Honda、Yuki Okita)
2014年9月2日公開
関連リンク:WOWOW TBSテレビ

テレビ局ならではの高い技術力から生まれた「Live Multi Viewing」

——今回が初の実証実験となる「Live Multi Viewing」アプリの機能を教えてください。

奥野:複数あるライブ会場のステージ映像をリアルタイムで、スマートフォンやタブレットに最適化された映像と音で視聴ができるアプリです。例えば、今日のサマーソニックのようなフェスの場合、スタジアムにいながら、屋内のステージなど離れた場所のライブをリアルタイムで楽しむことが出来ます。

 各映像は瞬時に切り替えることができ、遅延がほぼ無くリアルタイムで配信可能なのが最大の特徴で、TBSさんが開発した「低遅延・高レスポンスストリーミングエンジン」を使用しています。このアプリを複数のステージがあるフェスで導入したら面白いだろうと思い、今回主催者であるクリエイティブマンさんに提案をさせていただいたところ、「SUMMER SONIC 2014」の会場で実証実験を実施させていただけることになりました。

——このアプリの開発のきっかけというのは?

藤本:テレビ番組というのは複数のカメラで撮影して、リアルタイムでアングルを切り替えて作るんですね。それで、3年程前その技術をアプリでも体験できるようにして、映像のアングルを切り替えて歌番組を制作するというゲームアプリ「iカメラワーク」をTBSで作ったんです。そうしたら、そのアプリの技術を音楽ライブにも使えないかということで、WOWOWさんからお声かけいただきまして、音楽ライブ向けに改良して今にいたります。

神保:WOWOWでもライブ配信アプリというのは手がけていたのですが、マルチアングルで、かつタイムラグの無いリアルタイムという部分で苦労していたので、TBSさんの技術を知りまして、ぜひ一緒に開発しましょうということになりました。

「Live Multi Viewing」イメージ画像

——映像を専門にやられているテレビ局ならではの技術ということですね。開発の期間はどれくらいでしょうか?

藤本:ベースとなるエンジンの開発は半年くらいで、プロトタイプをWOWOWさんに見ていただいて、それからアプリの開発が2ヶ月くらいでした。

——開発時に苦労されたことはありますか?

藤本:とにかく遅延をなくすことと、素早く切り替えるための工夫ですね。あとは限られた帯域の中でも綺麗な映像を出す、ということに注力しました。