作曲家
宮川 泰 氏
音の魔術師/愛息・宮川彬良氏との音楽共演

●名匠・宮川組での活動も続けてらっしゃいますよね。よくライブなさったりして。
うん、侍の集合だからね、すごいんですよ。
●ライブはどのくらいのペースでやってるんですか。
前はもうちょっとあったんだけど、去年、一昨年とちょっと減っちゃってね。だからまたみんなで考えてね、やってるんだけど。東京は毎月1回あるから、年に12回はあるんですよ。
●じゃあお忙しいですね。
うん、でも僕自身の仕事がものすごい減ったからね。あと目の手術をしたからこれからは気をつけて目をもっと大事にしないとね。あんまり細かい譜面を書くわけには行かないよ。当分、今年いっぱいはゆっくりして来年から新しい仕事しようかなと思ってるんだよね。
●新しい仕事っていうのはまだ内緒ですか?
内緒じゃないですよ。新しい仕事が来ないかなってこと(笑)。
●弟さんだけじゃなくて、息子さん、彬良さんも音楽家ですよね。音楽的な親子交流とかありますか。
うん、うちの彬良はね、大阪フィルハーモニーとのコンサートを全部自分でアレンジしてやったんですよ。何年か前にね。そのときに評判がよくてね、お客さんにもすごく受けちゃって、「ああこんなに喜んでくれてどうもありがとう。これじゃ今年の秋もやらなくちゃならないね」ってステージ上で言ったらお客さんが大拍手。それでその秋にもコンサートをやって、それ以来毎年2回、コンサートをやってるんですよ(大阪フィル・ポップス・コンサート)。いつの間にかお客さんが入るようになってね、いつも切符は売り切れ。歌手は出ないんだよ、オーケストラだけでね。普通ポップスのコンサートだったら歌手が出るんだよ。でも全部大阪フィルハーモニーだけで、彬良が全部アレンジして司会して、棒振って、非常に地味なやり方なんだけどお客さんが入ってくれるのね。

ついこの間(2001年10月7日)は「今回はうちの父の曲をやります」なんてとりあげてやってたんで聞きに行ったんですよ。「恋のバカンス」と「ウナ・セラ・ディ東京」と、あともうひとつ何だっけな…忘れちゃいけないよな自分の曲を(笑)(編註:あと1曲は「若いってすばらしい」)。…彼らしいアレンジをしてね、やってましたよ。「ああ俺だったらこういう風には書かないけど、こっちの世界を書くのか、どうしてこういう世界になるのかな?」…今まで僕が書いたことのない世界が出ていてね、なんて思いながら聞いてましたよ。そういうのは逆にいいと思うんだよね。僕らはもうほんとにパターンどおりだしね、ポップスとはこういうもんだって、ヘンリー・マンシーニの本とか見て勉強したりしただけだからね、自分独特の個性はそうはないんですよ。癖はあるんだけどね。
●先生は日本のヘンリー・マンシーニとも言われてますよね(笑)。
(笑)。ヘンリー・マンシーニ好きでねぇ。あの人のアレンジの本が出たときに僕の友達から「これで勉強したらいいよ」って言われてね。あれは大阪にいたときだからずいぶん前になるね。
●仕事がオフの時はどのように過ごされてますか。
何にも趣味無くなっちゃったんだよね。前みたいに絵描いたりね、プラモデル作ったりするのもなくなっちゃってね…絵描くのも億劫になって来ちゃって…
●健康にいいこととかなさってないんですか。
冬はずっとスキー行ってたんですよ、10年ぐらい前まではね、毎年。それももう体壊してから行かなくなって…今年は1回は行きたいなと思いますけど…あとは酒飲んで、時々金持ってたら銀座のクラブ行って馬鹿話して…適当にいい酔っぱらい方して。「あ、ここで帰るといいな」ってとこでね。で、帰る。
●大人の遊び方ですねぇ〜。
だいたいほら、女の子がさ、できなくなったから。昔はね、女の子と遊んでたけど…最近はもうダメでね。
●…(笑)。
いやあもうムチャクチャしたからね…もう女房には頭上がらないくらいね。うちの女房は俺が悪いことしたのを全部知っててもね、怒らないの。で、がっくりすると1週間ぐらい黙って悲しそうにしてるけど、1週間たつと「ハイ、終わり!」ってまた元気になるの。ありがたい女房ですよ。
●いいご夫婦なんですね(笑)。今日はどうも長い間ありがとうございました。
---作曲家に必要なのは「インスピレーション、いい詞、そして歌への愛情」だと語る宮川泰氏。古希を過ぎてもなお現役で活躍し、闊達と語る口調からは、冗談めかしてはいたものの、自身の作品や活動への確固たる自信が満ちあふれていました。2002年には新しい「ヤマト」も動き出すとあって、音楽業界の重鎮としてますますの御活躍を期待しております。

さて、ご紹介いただいたのは同じく音楽業界のサラブレッドとして知らない人はいない服部克久氏。ほぼ同期だというお二人ですが、知る人ぞ知るどんなお話が飛び出すのか…乞うご期待。

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