| 日本は日本で、海外でビジネスをしようとしないって事あるじゃないですか。特に音楽、文化をもってビジネスをしない。これは私はいつも思ってる日本のすごく悪いところだと思ってるんです。例えばアメリカとか海外にいる日本の音楽業界のビジネスマンは日本人を相手に金を取ろうとする。アメリカ人を相手に金儲けをしようとしない。「何故同じ国の人間から金をまきあげて回してるの?ムカっ」っていう。すごく不憫でならないですね。やっぱり違う国の中で勝負するんであれば、アメリカの会社からお金を取ってビジネスをするのが私は真っ当だと思うんですけど、逆に日本の音楽業界を含めたそういうところでは海外と真っ当なビジネスをして金儲けをしようとは考えない。だけど他の自動車業界とかコンピュータ業界は海外やってますよね。ただ文化面、特に音楽に関しては全く受け売りでこっちから攻め込んで日本のもので商売しようとする気が全くない。だから私はインディーやってますけど、インディーの人間は向こうに攻め込んでるわけですよ。ただ資本がないから攻め込むにも気合いと心意気だけでしか攻め込めない。ただそれでも興味を持ってくれて、例えば昔ボアダムスが向こうのワーナーと契約したとか、少年ナイフがむこうのMCAと契約したって事が起こり得るわけじゃないですか。だからバンド単位のパワーだけでもそういう事は起こり得るわけだから、きっとこっちの会社がビジネスとして動いたら出来るような気がするんですよね。 |
| ●幾つかメジャーがアメリカに進出という事でやったのはことごとく失敗してますよね。 |
| それはマーケティングをしないで物を持って行ってるからですね。日本で売れてる物が海外でウケるかっていったら向こうに持って行ったものはコピーだったじゃないですか。コピーは世界で通用しないですよ。日本の物で海外で受けてる物は日本ならではのコピーじゃないもの。だから例えば、古典芸能とか日本古来の物ですしね、日本のインディーズも日本にしかないねじれた音楽の在り方なんですよ。だから海外では絶対出来上がらない様な音楽構造が日本のアンダーグラウンドでは出来上がる。 |
| ●インディーとかアンダーグラウンドなものはバンド単位だとか単独で出ていった方が成功を収めてますよね。 |
| 彼らにとってみれば日本で自分のやる場所がないんですよ。だからたまたま日本で面白い音楽やってて、例えメジャーのレコード会社にテープ応募したとしてもそんなものはデビューさせようとかいう声はなかなかかからないわけですよ。でも色々チャンスが欲しいから海外の雑誌とかラジオに送ってみたら向こうにはすごい良い反応があって、向こうのボランティアの人間が「手伝ってあげるから来なさいよ」「ツアーしなさいよ」って人が出てきた。それでそういう人が出てきて話が盛り上がって来たからとりあえずバイトして旅費の航空チケット5万円だけは稼いでむこう行ってやろうかなってところから始まるんですよ。だから本当のチャンスを自分達で掴むっていうやり方だと思うんですよ。ただお金のないインディーズの人間がアメリカのような大きいところでそういう小さいボランティアの人間達と一緒にやったところで音楽をある程度マニアには知ってもらう事は出来るんですけど、商業的なものに結びつけるのは不可能なわけですよ。それは日本でも同じですけど。やっぱりそうした時に資本がいる、それをバックアップするのは別に音楽業界じゃなくても日本の政府でも良いわけですよ。こう言っちゃ怒られちゃうかもしれないですけど、文化交流基金とか日本の政府も色々ありますけどあんなのみんな真っ当じゃないですから。 |
| ●フランスはそういうのにお金使ったりしますよね。 |
| ヨーロッパは使いますね。例えば日本人がフランスでパフォーマンスをしようとしてもそういう所( 基金)からツアー費が出ますよね。だけど日本の文化交流基金なんかは古典芸能とかクラッシクとかそういうお約束のものにしかお金を出しませんから。 |