FOCUS

サカナクション ニューアルバム『DocumentaLy』担当ディレクター ビクターエンタテイメントGMpV制作部 杉本陽里子氏インタビュー
『FOCUS』第3回目はサカナクションやN´夙川BOYSの担当ディレクター、ビクターエンタテイメント GMpV制作部 杉本陽里子さんです。「アルクアラウンド」のヒットでシーンの最前線へ、以後「アイデンティティ」「ルーキー」「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」と話題曲を連発し、2010年代を代表するロックバンドとなったサカナクション。待望のニューアルバム『DocumentaLy』や、12月14日に発売される初PV集「SAKANARCHIVE 2007-2011~サカナクションミュージックビデオ集~」を中心に、幅広い層に支持されるサカナクションの創作について、そして彼らを裏から支える杉本さんのお仕事ぶりを交えつつ伺いました。

サカナクション 担当ディレクター ビクターエンタテイメントGMpV制作部 杉本陽里子氏
(ビクターエンタテイメント 杉本陽里子氏)
[2011年11月8日 / 渋谷区東 ビクターエンタテインメントにて]

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●まずは杉本さんご自身のことからお伺いしたいのですが、ビクターへは何年に入社されたんですか?

杉本:2005年新卒で入社して、今年7年目です。最初は出身地の大阪営業所で2年セールスを担当しました。その後2007年に東京へ転勤になりまして、宣伝を約3年やらせていただいて、2010年5月から制作部に配属されてA&R ディレクターです。

●杉本さんがビクターに入社されたときは、全部で何名入られたんですか?

杉本:4人です。

●ビクターともなると入社試験は何千人も受けるんですよね? それで合格は4人ってすごい倍率ですね。何次試験まであったんですか?

杉本:5次くらいまであったと思います。周りは早稲田、慶応、青学とか、東京の学生さんばかりでしたね。みなさん頭が良く見えました(笑)。

●大学はどちらだったんですか?

杉本:京都女子大です。地方や女子大出身の人が全然いなくて「大丈夫かな」と思っていたんですが、話してみると「私の方が真剣に音楽を考えているな。よし、大丈夫!」というような感じでした(笑)。結局、最終面接には10人残って、5人ずつ2組に分かれてグループ面接をしたんですが、私の前に座っていた面接官が高垣さんだったんですよ。

 それで「この人があの有名な高垣さんか…」と思っていたら、手元に持っていた私のエントリーシートに赤い丸が付いていて、「採用したい人」って書いてあったんですよ(笑)。それを見て、「あ、私受かるんだ」と思いました(笑)。

●見えちゃったんですね(笑)。本当は見えるような持ち方はマズいですよね…高垣さん…(笑)。やはり学生時代から音楽に携わる仕事に就きたかったんですか?

杉本:そうですね。学生時代に京都の「ボロフェスタ」というライブイベントのボランティアスタッフをやったり、そのイベントを主催している団体が出している「SCRAP」というフリーペーパーの編集手伝いをするようになりました。それで周りにミュージシャンや音楽好きな友だちがすごく増えて、そこで注目していたバンドがメジャーへ行ったり、人気が出たりしているのを見て、その現場感というか、関西のロックシーンを伝えたいという気持ちになりました。それで就職するときに音楽ライターや音楽雑誌の編集をやりたいと思っていたんですが、ふと音楽雑誌を読んでいるときに、結局出来上がったものに対して「音楽をもっと良くしたい」とか「この音楽は最低だ」とか言うんだったら、いっそのことアーティストの側にいられる仕事に就けばいいんじゃないかと思ったんです。

 あと、メジャーなレコード会社からリリースされるロックは、「産業ロック」とか批判されたりしますが、多くの人たちに受け入れられていますし、何故そういった音楽が受け入れられるのか? 必要なのか? ということも実際にレコード会社へ入って、人の動きやお金の動きを体感しないと分からないんじゃないかなって思ったんですよね。それでレコード会社を志望したんです。